PTA総会で任意加入問題について発言してきたとPTAからの召喚の続きです。
とりあえずid:Poisonous_Radioからいただいた「PTA再活用論」2冊を提供。俺がこの問題に首をつっこむことになったきっかけだしね。論点は主に二つ。法的な問題とモラルの問題。
法的な問題というのは消費者契約法との関係。PTA再活用論の重版を目指す会で確認したとおり、PTA側はこれから入会しようとする人に対して入るとどういうメリット・デメリットがあるか説明する義務があり、これから入会しようとする人はその説明について理解するように努める努力義務があり、最後に当然ながら入るという意思表示をしないと入会自体成立しないはずであるのに、全員入会を前提とするという規約はおかしい、ということだ。
モラルの問題というのは、「加入は任意である」ことを知らなかったのであればまだいいが、総会でPTAは任意加入が原則であると俺が言ってしまった現状では、少なくとも出席者全員はそれを知ることになったわけで、それをそのまま放置するのは親や教諭、あるいは社会人・大人として子供達に対して示しがつかないのではないか、ということ。つまり「全員加入が義務あるいは当然と嘘をついてあるいはだまくらかして」会員にしている状態だということを知っていて放置するのは良くない、という話。
これらを踏まえた上で、「自分の意志でPTAに入った」ということを入会者に入会時点で強く意識するように仕向けることで、PTA活動に対するアクティビティを上げられると考えられることを強く主張してみた。何しろ自分で参加したのだから、役員や委員をお願いするのも簡単である。「あなた自分で入ったんでしょ」と。勿論、やめて逃げ出すのも自由であるのが大前提であるが。プレッシャーに感じる人・参加したくない人・興味のない人は入らなくてもいいのだ、という意識を共有できれば、非会員への「ずるい」といういわれ無き非難も出て来にくくなるだろう。そしてそれが浸透すれば、PTAへの入会は義務ではなく権利・機会だという意識付けにもつながり、積極的な参加者の割合が上がるのではないか。ついでに、決まった活動をするだけではなく、会員が新しい活動を作れるようにすれば新しい事も出来るのではないか、という提案もしてみた。実際年度当初には「新しい事してもいいんですよ」と言うそうなのだが、結局楽な去年(まで)と同じことをする人が多いのだそうで。
個々の主張について、特に法的な問題については真剣に考えてくれているようだ。しかし、やはり心配しているのは加入は任意であると言ってしまったとき、会員が減るのではないかということ。仕方ないけど、人が減ったら減ったでやれることをやるべき、それが嫌なら加入してくれるように宣伝・勧誘を頑張るしかない、と答えた。いや、実際それしか方法無いよな。
とまぁ、1時間ほどそんな話をしたわけだが、会費の徴収方法、イベント参加の可否、組織率が下がったときの活動など、考えなければいけないことは沢山あり、一朝一夕に会則を変更することは出来ないので、今年度一杯かけて、じっくりと話し合いをして行きましょう、ということになった。多分また呼ばれることになるかと思います。そんなわけで今日のタイトルは第1回と付いてます。
そんな風にさも自分で全部考えたかのように話してきたわけですが、話した事はほとんど川端さんのPTAを変えようとしている役員さんたちへの提案まとめ、そのリンク先にあることの受け売りである。あ、法律的な話は、Togetter - まとめ「PTAと消費者契約法について消費者庁に聞いてみた」にまとめた、消費者庁に俺が聞いた話と川端さんが聞いてくれた話を総合したものがベースになってます。勿論過去の俺の日記に書いたことを元にして自分のPTAに対して活動をするのはOKです。どんどん使って下さい。というか、そのために公開してるんだから。仙台市内だったら直接お話も出来ますし、直接は駄目でもTwitterでもお話しできますので、お気軽にお声がけ下さい。
- 作者: 川端裕人
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